そういえば最近猫ちゃんがウンチをしていないかも・・・?そんなとき「ただの便秘かな?」で済ませると、後々大変なことになるかもしれません。便秘を放置した結果、腸が伸びきってしまい、自力で排泄行為ができなくなる「巨大結腸症」という恐ろしい病気にかかってしまうこともあります。たかが便秘と思って放置していると取り返しのつかないことになりかねないので、猫ちゃんの便秘について正しく理解をすることが必要です。

 

1.こんな症状が便秘のサイン

おしっことウンチは、動物にとってとても重要な生理現象です。毎日しっかりチェックすることで、体調の良し悪しを見ることができます。もしこんな症状が現れたら便秘の可能性があるので要注意です。

 
  • 丸2日以上排便がない
  • うさぎのウンチのような、コロコロした少量のものしか出ない
  • ウンチをしようと頑張るが出ない
  • 絞り出したような細長いウンチしか出ない

 

2.便秘の原因 

ウンチの硬化

腸内でウンチが硬くなることによって、スムーズに排便できなくなる場合があります。水分不足や異物などの誤飲、毛づくろいで飲み込んだ被毛によってウンチが硬くなり、出にくくなってしまうのです。また、腸内の水分が少なくなる利尿剤など、薬の作用によってウンチが硬くなり、便秘になる場合があります。

腸機能の低下

ウンチは腸が収縮運動することでお尻まで運ばれ排出されますが、高齢による腸の機能低下や病気などにより、この収縮運動の力が弱まり、腸内にウンチが滞留してしまうことで便秘になります。便秘が腸に隠された病気のサインである場合もあるので、注意が必要です。

排出時の痛み

なにかしらの原因でうんちを出すときに痛みがあり、排便しづらくなると便秘になるというケースもあります。原因としては以下のようなものが考えられます。

  • 肛門や直腸に腫瘍がある
  • 肛門の周りにある肛門腺と呼ばれる部分が破裂している
  • 骨盤を骨折している

また、腸に腫瘍やポリープができていることで、腸管が塞がってしまって排出できないという場合もあります。

精神的ストレス

腸の収縮運動は自律神経によってコントロールされているため、ストレスによって自律神経が乱れると便秘を招いてしまいます。引っ越しをした、大きな音で雷が鳴った、工事が始まったなど、ストレスの原因はさまざまです。

トイレが汚い

猫はキレイ好きな生き物です。そのためトイレが汚いと、トイレに行きたくても我慢してしまうことがあります。ウンチを我慢して便秘になってしまうことも考えられますし、おしっこを我慢して腎臓病になってしまうこともあります。こまめに掃除をして、いつも清潔なトイレを保ってあげてください。

 

3.おうちでできる便秘対処法

便秘は、一朝一夕で治るものではないので、飼い主さんの日頃のケアが大切です。ただし、便秘が恐ろしいからといって、定期的に独断で下剤を使うことは避けてください。

  • トイレチェックを欠かさず行う
  • 便秘になりにくいサプリを与える
  • トイレの掃除をこまめにしてストレスを和らげる
  • ブラッシングの回数を増やし、毛づくろいで飲み込む被毛の量を減らす
  • 水分量の多いフードを増やしたり、カリカリに鶏を茹でた後のスープを混ぜるなど、水分補給を促す
  • 毎日お腹をやさしくマッサージし、ウンチが溜まってないか確認する
  • 整理整頓を心掛け、誤飲を防ぐ
  • 便秘対策用の療法食をあげる(必ず動物病院で相談してからにしましょう)
 

など人の場合と同じように、1日置きや2日置きでウンチがたっぷり出ているのであれば心配はいりませんが、毎日快便だった子が急に3日以上ウンチをしない場合や元気がない、辛そうにしているといった場合は獣医さんにすぐに相談してくださいね。

 
 

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